もし進路に迷ったときには
高校に進学する前後の時期には、将来何になりたいかということを進路指導の先生とともに考える機会が増えます。
そんなとき自分の将来について特別に何か考えていることもないため、将来何になりたいかと聞かれてもすぐにこれというふうに言うことができないこともよくあります。
それでもとりあえずどこか入れるところに入るというふうな方針で進路を決めることもできますが、中にはそうした妥協をうまくしていくことができず、高校を卒業してもどこか特定のところに進学や就職することなく自宅にひきこもってしまったり、必要なときだけアルバイトをするフリーターとなるような人もいるようです。
目的意識なくフリーターになるのは危険
同じフリーターでも、将来役者や芸術系の仕事をしていくために他の仕事でとりあえず生計を立てるために行うという人もいれば、反対にとくにやりたいことはないけどなんとなく仕事をしているというタイプの人もいたりします。
問題は後者の特に何か目的があるわけではないというタイプの人で、そうした人は仕事でちょっと嫌なことがあったり、実家で両親などがかわりに生活費を工面してくれたりするとそのまま仕事をしないまま30歳~40歳というような年齢を迎えていくことになったりします。
両親が健在なうちはまだよいのですが、そうした人が急に自分で生計を立てなくてはならなくなったとき、何のキャリアも経験もないと採用そのものが難しくなったり、採用されても長く勤務をすることができなかったりというような問題が出てきてしまいます。
進路に悩む時期になんとなくフリーターでいいや、という感覚でいると、案外あっという間に年齢は高くなっていってしまうものなので、たとえそれが本当にやりたい仕事でないとしても若い時期にはできるだけきちんとした就職先を探そうとする方がのちの人生を考えたときには懸命な選択となります。
断言をしてもよいですが、なんとなく仕事をしていればやりたいことがみつかるだろうという受け身の姿勢でいるうちは、たとえいくつの仕事を経験しても自分に向いた仕事を見つけることはまず不可能です。
10年後の自分を意識した活動を
いわゆるニートと言われる仕事も教育も受けずに自宅にずっといる人達というのは、たいていの場合自分の10年後、20年後を考えることはありません。
そうした時になって慌てても、失った時間が取り戻せることはありませんから、あとから同年代の人と同じような生活をしようとしても追いつくことはできないでしょう。
収入が安定しないため結婚に踏み切りにくいですし、結婚できたとしても子供を養えるだけの経済的余裕がありません。
10年後、自分が実家やワンルームのアパートで暮らしているときに、同年代の人は家庭やマイホーム、マイカーを持っていたりするのです。
自分自身の存在について悩んだときには、一人だけで悩むのではなくたくさんの人に触れて話を聞くということがよい方法となります。
そして未来にどんな自分になっていたいか想像して、そこから逆算して今何を行うべきか決めましょう。
結婚資金やマイホーム購入の頭金など、具体的なお金に関するものを目標にするのもいいですね。
中には、医学部や歯学部に進学し、将来自分の病院を持つ歯科開業するという夢を持つ人もいるでしょう。
夢も人それぞれ違いますし、自分がこうなりたいという目的があれば、とことんそれに向かって努力し続けることは決して無駄なことではありません。
最初はアルバイトでも派遣社員でもよいのでできるだけ長く勤めることができる仕事に就き、その上で自分の興味のある分野で勉強をしたり、副業に挑戦したりするうちに、少しずつ自分の10年後、20年後が見えてくることでしょう。