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進路に迷ったら

モラトリアムに陥らないために

中高生の終わりから大学生にかけての時期は、人の成長過程において「青年期」と言われる時期であり、人生全般の中でも最も深く自分の存在について悩む時期とされています。

その時期を抜けて大人になってしまったあとなら「何であんなことで悩んでいたんだろう」と思えるような抽象的なことについても、その時期にはまるで世界のあり方全てに関わるかのように本気で悩んだりします。

悩む女性
そうした自分自身というものをしっかり見つめて悩むという作業はその後の人生において大きな糧となるものではありますが、問題なのはそうした悩みを自分なりに解決する方法が見つけられないままなんとなく年齢を重ねてしまうという状態になってしまうことです。

かつて90年台ころから「モラトリアム」という言葉が流行してきましたが、これは自分自身の存在を見つけその後社会の中でどう生きていくかという方向性を定めることができなかった若者が、就学期間を過ぎても定職につかず職を転々としたり、別の学校に入りなおしたりするというようなことを繰り返す状態のことをいいます。

「モラトリアム」意味は「執行猶予」というふうに訳されるのですが、それはまるで社会にでることが刑期にはいるかのようであまりよいイメージではありません。

しかし実際には社会に出てから経験することは学生時代とは全く違った広い環境のもとのことであり、それは人生そのものを豊かにしていく上ではなくてはならないものです。

いつまも続くモラトリアムに陥らないためにも自分自身の存在についてしっかり悩むことから逃げず、きちんと将来にむけて具体的な自分を作っていくことが青年期には大切になってきます。

進路は自分で決めてこそ意味がある

モラトリアム人間と言われる人に共通しているのが「自分のやりたいことがわからない」「自分に何が向いているのかがわからない」というような、自分自身が仕事をする意味を見いだせないという心理状態です。

そうした人の多くは高校生の終わり頃など自分の進路を具体的に決めるべき時期になっても、進学するか就職するかといったことが決められず、なんとなく成績だけで行き先を決めたりしていることが多くあります。

何か仕事をしていてもなんとなくつまらない、虚しいという気持ちになったり、常に「自分のいる場所はここではない」というような気持ちが出てしまうと、仮に進学や就職をしたとしてもそこで活き活きとした生活を築いていくことはできないでしょう。

少し厳しいことを言えばそうした意識をいつまでも持っている人というのは、現状の良し悪しを自分の力ではなく周囲の環境のせいにしています。

自分の進路を決めるということは、他の可能性とどこかできちんと諦めるということも大切になってくるということは忘れてはいけません。

それでも将来について悩んだら

ですがいくら知識として進路を決めたい、本当にやりたいことを見つけたい、と思っていてもなかなか全ての人が簡単に将来について決めることはできません。

そんなときにはまず一度現状から離れ、少し自分自身から距離をおいて考えてみるということも大切な手段となります。

長期間旅行をしてみるのもよいですし、たくさん本を読んだり、普段の学校や家庭から離れたサークル活動に参加してみるというのもよいです。

最終的に何を決めたいかということを頭に入れつつ、多くのことを経験してみるのが青年期特有の悩みから抜け出すための重要な方法です。